1級受験経験者のブラックコーヒーです。
高総体県決勝、天皇杯県決勝、選手権県決勝、地域クラブ選手権決勝などの主審を歴任。
詳しいプロフィールは下記のリンクへ。
試合後の振返りの時の事でした。
インス:「どうして、このような動きをしたのですか?」
私:「J1の主審の動きを真似してみました。」
インス:「なるほど。真似した動きを実行した理由は?」
私:「特に理由がありませんが、トップレフェリーの真似すれば上達するかと思いまして。」
インス:「あなたとJ1では、環境は違います。無闇に真似してはダメです。」
「全ての動きに意味を持たせましょう。漠然と動かない。試合中は体以上に頭を疲れさせてくださ
い。」
「参考にするなら、、、」
私が2級1年目の時でした。地域トレセンに参加し、1級受験に漕ぎ着けるのに無我夢中の時期です。
皆さんの中には、こんな状況の人もいるかと思います。
また、以前の私のようにJ1主審の真似をしているかと思います。
上達を目指している方は、今すぐ、
「漠然とした真似は辞めましょう。」
ここからは、確実な成長を促すものを私の経験上からお伝えします。
J3主審やJFL主審を参考にしましょう!
これが結論です。
J1・2は、インカムを使用します。
簡単言うとオンラインで無線通信出来ます。
そのため、審判チームが常にリアルタイムでコミュニケーションを取れる環境にあります。
この環境の違いに置いて、各審判員の役割が我々と全くの別世界にあります。
選手のレベルも違いから、
スピード、コンタクト、精度など。
では、J3やJFL審判チームを参考するにあたり、ハード部分とソフト部分についてのポイントお伝えします。
ポイント1 〜 動きとポジショニング 〜
運動量はJ1も含めトップレベルだと思います。インカムが無いため基本に忠実な動き、かつ、シチュエーション別で動きに変化つけているため意味を持って動きとポジショニングしています。
運動量が必要な理由は下記のリンク先へ。
特に注目して見て欲しいのは、
情報収集(ボールから目を離す)するタイミング、動出しのタイミング、スプリントの使い所、判定時(笛)のポジショニングなど
ここを意識して観て、真似すると良いでしょう!
ポイント2 〜 ファウル基準 〜
試合は、生き物です。
その時々の動きで基準が変わってきます。
なぜファウルかノーファウルなのか。
特に下記のファウル基準に注目してください。
◦ チャージする。
◦ 飛びかかる。
◦ ける、またはけろうとする。
◦ 押す。
◦ 打つ、または、打とうとする(頭突きを含む)。
◦ タックルする、または、挑む。
◦ つまずかせる、または、つまずかせようとする。
これらを相手競技者に対して不用意に、無謀に、または、過剰な力 で犯したと主審が判断した場合、直接フリーキックが与えられます。
この部分を意識して観てみてください。
1試合を通じての判定基準を維持すには、メンタルと毅然さは必要です。
彼らのレフェリングを意識してみる事で、よりサッカーを理解する事が出来ます。
ポイント3 〜 マネジメント 〜
インカムが無いところで対応が全く違います。
副審や第4の審判とで、事前打ち合わせを行って監視する役割がJ1・2とは違うため参考となります。
特に注目するポイントは、ファウル判定からFKでの再開までの流れ(セレモニー)です。
笛で止める必要性やそのタイミング、見極め。
壁をコントロールする際の主審の位置と視線先。
再開の笛を吹く際の主審の位置は。
この内容は、これ1つで記事になる内容ですので、今後詳細に紹介したいと思います。
ポイント4 〜 シークレットサイン 〜
試合中の審判員は、会話でのコミュニケーションはほぼ出来ません。
スムーズな運営で競技者等の不信感を抱かれないよう様々な場面でシークレットサインで伝えたい内容を審判員同士で情報共有しています。
サインに関しては主審によって違います。ですが、サインを出す場面に関してほぼ一緒です。
例えば、
カードの必要性とその色
タッチジャッチ(ゴールキック?コーナーキック?)
PK時のGK飛び出し
アディショナルタイム
などなど。他にも細かい部分に関してもサインを出しています。
インカムが無い審判チームは、J1・2とやるべき事が違います。
ポイント5 〜 1試合90分を全て見る 〜
本気で上達したい人は、ここを大切にしてください。
よく編集された主要部分の事象だけを観て勉強している方がいるかと思います。
決してダメと言う事ではありませんが、注意しなければ事があります。
ポイント2での伝えましたが、試合は生き物です。
その試合で、判断して判定するまでには、その事象に至るまでの経緯があります。
これを観ずして成長はないと考えます。
90分のドラマをしっかり観てください。
その主審の
動き、ポジショニング、ファウル基準、マネジメント、リーダーシップ
を研究してください。
ちなみ、J3やJFL主審の彼らは、日本トップクラスの運動量とJ1レフェリーを目指しストイックな姿勢で審判活動しています。そんな彼らの熱量を感じてください。
まとめ
日本トップクラスの運動量とJ1レフェリーを目指しストイックなJ3やJFLの主審を参考にしてください。
彼らから得るものは、多くあります。
お伝えしたポイントを意識して、成長を高めてください。
私は1級試験に落ちましたが、2級トップレフェリーを目指しています。
一緒に成長しましょう。
let’s トレーニング!!
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